• 2026-05-01

フォード1〜3月期、増収増益 関税一時益約2千億円に

フォードモーターは29日、2026年1〜3月期決算を発表した。売上高は前年同期比6%増の433億ドル(約6兆7,300億円)、純利益は25億ドル(約3,900億円)と大幅に伸びた。関税還付による一時益や車種構成の改善が収益を押し上げ、通期業績見通しも上方修正した。

調整後EBIT(利払い・税引き前利益)は35億ドル(約5,400億円、前年同期10億ドル=約1,600億円)に拡大し、利益率も8.1%と大きく改善した。IEEPA(国際緊急経済権限法)に基づく関税関連の一時益約13億ドル(約2,000億円)が寄与したほか、価格政策と高収益車種の販売が奏功した。営業キャッシュフローは13億ドル(約2,000億円)を確保した一方、調整後フリーキャッシュフローは19億ドル(約3,000億円)のマイナスとなった。

事業別では、内燃機関車を扱う「フォード・ブルー」が売上高239億ドル(約3兆7,100億円)、EBIT19億ドル(約3,000億円)と収益を牽引。商用車部門「フォード・プロ」もEBIT17億ドル(約2,600億円)と堅調で、ソフトウエア課金は30%増と伸長した。一方、電動車部門「モデルe」は7億7,700万ドル(約1,200億円)の赤字を計上し、収益改善はなお途上にある。

同社は2026年通期の調整後EBIT見通しを85億〜105億ドル(約1兆3,200億〜1兆6,300億円、従来80億〜100億ドル=約1兆2,400億〜1兆5,500億円)に引き上げた。ソフトウエアやサービス収入の拡大、コスト削減の進展を織り込む。一方で、電動化投資の継続や原材料高、関税影響などが引き続き重荷となる見通しだ。

ジム・ファーリーCEOは「製品、ソフト、サービスの大規模投入を控え、より収益性の高い企業への転換が進んでいる」と強調した。もっとも、EV事業の赤字が続く中、収益構造の転換をどこまで加速できるかが今後の焦点となる。(2026年4月30日)