
テスラの2024業績は、過去最高の売り上げを示しながらも、新車販売の苦戦と営業費用増が響き減益だった。今年前半には手ごろな価格帯という新モデルの生産を始めるほか、年内にはトラック生産も開始予定で、原価低減による収益率向上をめざす方針だ。
エネルギー事業は67%増の初の100億ドル
営業収入は前期比0.9%増の976億9千万ドル(15兆3,715億円)で、うち自動車部門は新車販売が前年比1.1%減の178万9,226台にとどまったことなどを受けて同6.5%減の770億7千万ドル(12兆1,269億円)と減った。一方、エネルギー事業は貯蔵量が前期の14.7GWhから31.4GWhへと213%の伸びをみせたなどから、同67.1%増の100億8,600万ドル(1兆5,870億円)を稼ぎ出した。
一方、営業費用は同18.3%増の103億7,400万ドル(1兆6,323億円)に膨らみ利益を圧縮し、営業利益は同20.4%減の70億7,600万ドル(1兆1,134億円)となった。このため、営業利益率は前期の9.2%から7.2%に後退した。
今年前半には手ごろな価格帯の新モデル生産開始
同社ではテキサス州でのギガファクトリーで2026年にもサイバーキャブの生産を開始するなど、増産体制を整えると同時に、エネルギー事業で今年も50%以上の成長を見込んでいる。
決算発表後のテスラ株は4%以上値上がりし405ドル台で推移している。(2025年1月30日)