
メルセデス・ベンツは20日、キディヤ・インベストメント・カンパニー(QIC)とメルセデスAMG、メルセデスAMGペトロナスF1チームが、サウジアラビアのキディヤ市に世界最大級のモータースポーツ施設「メルセデスAMGワールド・オブ・パフォーマンス」を開設する、と発表した。QICが新設するサーキット場「スピード・パーク・トラック」に併設するもので、F1の常設開催を含めモータースポーツの情報発信をめざすことになる。
併設するサーキット場でF1開催を誘致も
メルセデスAMGワールド・オブ・パフォーマンスは、約45,000平方㍍の広大な敷地を生かし、メルセデスAMGと計8度もワールドコンストラクターズチャンピオンに輝いたF1チームをテーマにした、没入型アトラクションと展示を行う。竣工は2035年までをめざす。なかでも、体験施設は9階建て施設を使って、F1体験ができるという。「Motion 4D Simulator Theatre」では60以上の最先端のシミュレーターを設け、レースカーの設計やピットガレージでのチームワークの練習なども楽しめるという。さらに、エクスペリエンスセンターには、サーキット場のスピードパークトラックを眼下に収める屋上VIPラウンジも用意し、食事とキディヤ市郊外のトゥワイク山脈のパノラマビューも堪能できるという。年間数百万人の来場を見込んでいる。
同プロジェクトには、QICのほか地元のメルセデス・ベンツディーラー「ジュファリ・オートモティブ・カンパニー(JACO)」も参画。QICマネージングディレクターのアブドラ・アルダウッド氏は「このユニークなパフォーマンス&モータースポーツセンターは、世界のどこにもない没入型の体験を提供し、キディヤ市をサウジアラビアのモータースポーツの本拠地としてなる」と話す。
キディヤ市はエンタテイメント都市をめざす
キディヤ市は、サウジアラビアの首都リヤドから車で40分程度の郊外都市で今後、2030ビジョンとしてゲームとeスポーツのグローバルセンター、多目的スタジアム、レーストラック、ゴルフコース、ウォーターテーマパーク、シックスフラッグステーマパークなどのモータースポーツ専用エリア、その他多くの文化的およびエンターテイメントアトラクションが建設される計画を打ち出している。(2025年2月20日)