
現代自動車は30日、2025年7~9月期(第3四半期)の連結決算を発表し、売上高が前年同期比8.8%増の46兆7,210億ウォン(5兆1,393億円)と過去最高を更新した。北米と欧州での堅調な販売に加え、為替の追い風も寄与した。一方、営業利益は29.2%減の2兆5,370億ウォンにとどまり、営業利益率は5.4%。関税の本格的な影響や販売奨励金の増加が利益を圧迫した。
欧米好調でEV販売増
世界販売台数は2.6%増の103万8,000台で、このうち韓国内は新型「パリセイド・ハイブリッド」や「IONIQ 9」の投入効果で6.3%増の18万台。海外販売も1.9%増の85万8,000台となった。主力SUV「パリセイド」「ツーソン」「サンタフェ」やセダン「エラントラ」が米欧市場で好調に推移した。
電動化モデルの販売は前年同期比25%増の25万2,000台に達し、うちハイブリッド車が16万1,000台と牽引した。欧州市場を中心に電気自動車(EV)の販売も伸びた。
純利益は20.5%減の2兆5,480億ウォン(2,802億円)。配当は前年同期比25%増の1株当たり2,500ウォン(275円)とし、株主還元を強化する。
ホセ・ムニョス社長兼CEOは「北米・欧州でシェアを拡大し、電動化戦略が顧客に浸透している。米国での生産現地化など柔軟な生産戦略で課題を克服する」と述べた。現代自動車は、9月の投資家向け説明会で示した2025年通期目標の達成に自信を示している。(2025年10月31日)