
欧州商用車大手のイベコ・グループは10日、輸送産業向けの革新技術を開発するオープンイノベーション基盤「Beyond Lab」を立ち上げた、と発表した。トリノ工科大学のスタートアップ支援機関「I3P(Innovative Companies Incubator of Politecnico di Torino)」と共同で設計・運営する。スタートアップや技術パートナーと連携し、次世代モビリティ技術の実用化を加速する狙いだ。
スタートアップ連携で研究開発を加速
Beyond Labは、スタートアップ主導の技術革新を同社の研究開発(R&D)プロセスに体系的に取り込む仕組みとして構築された。世界各地の有望な技術を発掘し、共同開発や実証実験を通じて製品やサービスに反映する。同社はこれまで「ベンチャークライアント」モデルを通じてスタートアップ技術を採用してきたが、新プラットフォームでは技術探索、共同開発、実証の各段階を体系化する。輸送ソリューションの品質向上や持続可能性、性能向上につなげる考えだ。
第1弾は「持続可能モビリティ材料」
Beyond Labではすでに第1弾のスタートアップ公募を開始しており、テーマは「持続可能モビリティのための革新的材料と設計アプローチ」。材料技術、AIやソフトウェアを活用した設計、先端製造技術、新たなビジネスモデルなどを対象とする。イベコ・グループのマルコ・リッカルド最高技術・デジタル責任者(CTDO)は「スタートアップの破壊的アイデアを育て、持続可能モビリティの未来を再定義する取り組みを支援したい」と述べた。I3Pのジュゼッペ・シェッラート会長も「25年以上にわたり培ってきたスタートアップ支援の経験を生かし、革新的なアイデアを産業レベルのソリューションへと結び付ける」としている。(2026年3月10日)