• 2026-03-19

リビアン、新型EV「R2」発表 5万ドル台の普及モデルで本格展開

米新興EVメーカーのリビアンは12日、ミッドサイズ電動SUV「R2」の詳細仕様と価格体系を発表した。主力の高価格帯モデル「R1」に続く量販モデルとして、5万ドル台からの価格設定で顧客層の拡大を狙う。2026年春に納車を開始し、同年末以降にラインアップを拡充する計画だ。

R2は新開発のミッドサイズプラットフォームを採用し、性能と価格の両立を図った。最上位の「パフォーマンス」仕様は656馬力、0〜60マイル加速3.6秒と高い動力性能を確保しつつ、価格は5万7,990ドルからと従来モデルより大幅に抑えた。航続距離は最大約345マイル(約603㎞)とし、日常用途とアウトドア用途の両立を打ち出す。

ラインアップは段階的に拡大する。今春投入するパフォーマンス仕様に続き、同年末には「プレミアム」(5万3,990ドル〜)、2027年には「スタンダード」(4万8,490ドル〜)を設定する計画だ。さらに2027年後半には4万5,000ドル級のエントリーモデルも追加し、価格帯を大きく引き下げる。

R2の投入は、テスラや中国勢が主導する中価格帯EV市場への本格参入を意味する。これまでリビアンは高価格帯のSUVやピックアップに強みを持ってきたが、販売拡大には価格引き下げが不可欠とされていた。R2は同社の量産・収益モデル転換の成否を左右する戦略車となる。

同社のRJ・スカリンジ最高経営責任者(CEO)は「R2はこれまでの知見を結集したモデルであり、より多くの顧客にリビアンの価値を届ける」と強調した。

技術面では、ソフトウェア定義車両(SDV)としての進化を前面に打ち出した。5G接続と車載AIを組み合わせたアーキテクチャを採用し、OTA(無線更新)による機能拡張を前提とする。自動運転支援機能「Autonomy+」はオプション設定とし、サブスクリプション型の収益モデルも導入する。

また、テスラ方式の充電規格「NACS」を標準採用し、北米の急速充電ネットワークへのアクセスを確保した。ハードとソフトの垂直統合を進め、継続的な機能アップデートによる顧客体験の向上を狙う。

車両設計では、従来のR1比で約2,000ポンドの軽量化と短いホイールベースを実現し、都市部での取り回しを改善。一方で最低地上高やアプローチ角を確保し、オフロード性能も維持した。牽引能力は最大約4,400ポンドとし、アウトドア用途への対応力も強化している。

リビアンは現在、予約受付を開始しており、100ドルのデポジットで注文が可能。R2は同社が掲げる「冒険志向」と「日常利用」の融合を体現するモデルとして、EV市場における中価格帯競争の行方を占う存在となりそうだ。(2026年3月19日)