
BMWグループは6日、今年1〜3月期決算を発表し、税引前利益(EBT)は前年同期比24.6%減の23億4,800万ユーロ(約4,091億円)と大幅減益となった。米追加関税や中国市場での競争激化に加え、為替影響が重荷となった。一方で、営業利益率は通期計画レンジ内を確保し、2026年通期見通しは据え置いた。
「ノイエ・クラッセ」先行投資継続
売上高は同8.1%減の310億700万ユーロ(約4兆8,151億円)。中国市場での販売減速に加え、人民元やドル安による為替換算影響も響いた。純利益は23.1%減の16億7,200万ユーロ(約2,592億円)だった。主力の自動車部門のEBIT(利払い・税引き前利益)は33.5%減の13億4,500万ユーロ(約2,085億円)となり、EBITマージンは5.0%と前年同期の6.9%から低下した。ただ、通期見通しで示す4〜6%レンジの範囲内を維持した。BMWは追加関税だけで四半期ベースの利益率を1.25ポイント押し下げたとしている。
欧州EV受注は過去最高
販売台数は世界全体で3.5%減の56万5,780台。中国市場は全体需要が17.5%縮小するなか、BMWグループ販売も10.0%減となった。一方、欧州ではBEV(電気自動車)需要が伸び、EV比率は25.3%に達した。MINIブランドは5四半期連続で販売を伸ばし、販売台数は6.0%増の6万8,503台となった。
次世代EV群「ノイエ・クラッセ」への期待も高まる。欧州では四半期ベースで過去最高の受注を記録し、新型「BMW iX3」は昨年9月のデザイン公開以降、3月末までに5万台超を受注した。オリバー・ツィプセ会長は「技術中立と柔軟性を重視する戦略が成果を上げている」と強調した。
同社は研究開発費や設備投資の圧縮も進めている。1〜3月期の研究開発費は11.5%減の17億5,500万ユーロ(約2.720億円)、設備投資は38.9%減の17億2,300万ユーロ(約2,671億円)だった。自動車部門のフリーキャッシュフローは88.1%増の7億7,700万ユーロ(約1,204億円)に改善した。
2026年通期については、世界販売台数を前年並みと見込み、自動車部門EBITマージンは4〜6%を維持する計画。関税や原材料価格、為替変動など不透明要因は残るものの、コスト削減と高付加価値車投入で収益力維持を図りたい考えだ。(2026年5月7日)