• 2026-07-06

ルーシッド、「エア」で初の0%ローン導入 組織改革と販売強化を同時推進

米高級EVメーカーのルーシッド・モーターズは、主力高級セダン「エア・ツーリング」を対象に、60カ月ローンで年利0%とする販売促進策を7月31日まで実施する、と発表した。新型SUV「グラビティ(Gravity)」では今年に入って0%ローンを展開しているが、主力商品である「エア」でゼロ金利販促策を導入するのは注目されそうだ。

今回のキャンペーンでは、60カ月ローンで年率0%を適用するほか、頭金1万5,000ドルを支払う場合、84カ月ローンで月額816ドルから購入できるプランも用意した。新車・認定中古車を問わず、「エア」の購入者には家庭用充電器購入費350ドル、設置費200ドルを補助する施策も打ち出している。

ルーシッドは、「エア」の長距離航続性能や急速充電性能、快適な室内空間を夏のドライブシーズンにおける訴求ポイントとして前面に押し出している。また、2026年の米建国250周年に合わせ、「米国で設計し、米国で組み立て、世界を変える技術を生み出す(Designed in America, Assembled in America, Engineered to change the world)」とのメッセージを発信し、米国ブランドとしての存在感を強調している。

同社は今年4~6月期の生産・販売実績を2日に発表。これによると、生産台数は4,774台、納車台数は3,953台で、市場の需要動向を見極めながら、生産能力の適正化を進める姿勢を鮮明にしている。合わせて、シルビオ・ナポリ最高経営責任者(CEO)の下で大規模な組織再編にも踏み切った。CEO直属の幹部数を半減し、意思決定の迅速化と責任の明確化を図る。新たに最高財務責任者(CFO)や最高技術責任者(CTO)、最高顧客責任者(CCO)などを迎え、顧客、品質、技術革新を軸とした経営体制へ移行する。ナポリCEOは「組織を簡素化し、リーダーシップを強化するとともに、顧客、品質、イノベーションという最重要課題に経営資源を集中する」とコメントしている。

こうした取り組みの背景には、米EV市場を取り巻く競争環境の変化がある。EV需要の伸びが鈍化する一方、各社は値引きや低金利ローン、リース支援など販売インセンティブを拡充しており、価格競争は一段と激しさを増している。最大手のテスラが価格戦略を積極化するほか、ゼネラル・モーターズやフォードモーターなど伝統メーカーもハイブリッド車への投資を強めるなか、専業EVメーカーには収益改善と販売拡大の両立が求められている。(2026年7月5日)