• 2026-08-06

グッドイヤー、4~6月は最終赤字転落 新車回復でも補修需要低迷、タイヤ業界の逆風鮮明

グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバーが5日発表した2026年4~6月期決算は最終赤字に転落した。世界の新車販売が持ち直すなかでも、利益の柱である補修用タイヤ市場の低迷や販売店の在庫調整が続き、タイヤ販売は前年同期を下回った。新車向けタイヤは全地域で市場シェアを拡大したものの、関税やインフレによるコスト増も収益を圧迫しており、自動車市場の回復がタイヤ業界には波及しにくい状況が浮き彫りとなった。

売上高は前年同期比4.8%減の42億5,000万ドル(約6,920億円)だった。最終損益は2億400万ドル(約332億円)の赤字となり、前年同期の2億5400万ドル(約414億円)の黒字から悪化した。タイヤ販売本数は4.0%減の3,650万本となった。第1四半期の12%減から改善していることから、販売店の在庫調整圧力は和らぎつつあるとみられる。事業別営業利益は3,600万ドル(約59億円)と前年同期の1億5,900万ドル(約259億円)から大幅に減少した。販売数量の減少に加え、関税などの追加コストやインフレが利益を押し下げた。一方で、価格政策の改善や構造改革プログラム「Goodyear Forward」による9,500万ドル(約155億円)の効果が一定の下支えとなった。

地域別では、アジア太平洋事業が好調だった。売上高は8.1%増の4億9,600万ドル(約808億円)、営業利益は6,300万ドル(約103億円)と約47%増加した。中国や日本を中心に新車向けタイヤの販売が伸びたほか、補修需要も拡大した。一方、米州事業は売上高が10.5%減の23億8,200万ドル(約3,880億円)となり、営業損益は1,000万ドル(約16億円)の赤字へ転落した。北米市場で補修用タイヤ需要が低迷したほか、競争激化や低採算製品の整理が響いた。欧州・中東・アフリカ(EMEA)事業も営業赤字が続いたものの、価格改善や構造改革の効果で赤字幅は前年同期から縮小した。

同社は収益力回復に向けた構造改革を加速する。7月には米ノースカロライナ州フェイエットビル工場の閉鎖を発表した。生産拠点を需要構造に合わせて再編し、2028年以降は年間約2億7,000万ドル(約440億円)のコスト削減効果を見込む。新車向けでは市場シェアを伸ばしているものの、収益性の高い補修市場の回復が遅れるなか、固定費削減と生産効率の改善が業績回復の鍵となりそうだ。(2026年8月6日)