• 2026-10-23

ボッシュ、独モビリティ事業を子会社化へ 2027年8月に新体制、意思決定を迅速化

ボッシュは22日、ドイツ国内のモビリティ事業と本社のサービス部門をそれぞれ独立した法人に移管する組織再編計画を発表した。新会社は2027年8月1日に事業を開始する予定。各社の経営の自由度を高め、顧客ニーズへの対応や技術革新のスピードを引き上げる。

再編の対象は、ロバート・ボッシュGmbHが担うドイツ国内のモビリティ事業と、「ボッシュ・デジタル」「グローバル・ビジネス・サービス」「グローバル・リアル・エステート」の3部門。計4社のドイツ法に基づく有限会社(GmbH)に移管し、いずれもグループの完全子会社とする。

ボッシュでは、産業機器、消費財、エネルギー・建築関連の各事業分野が、すでに子会社として運営されている。今回、モビリティ事業とサービス部門にも同様の形態を導入し、組織構造を統一する。

移管対象の従業員はドイツ国内で約6万2500人に上り、その大半をモビリティ事業が占める。雇用契約も新会社に移管する。一方、ロバート・ボッシュGmbHには主に本社機能と中央研究・先行開発部門が残り、現時点で計3000人超が対象となる。

本社は今後、グループ全体の戦略を担う持株会社としての役割を強める。各子会社には日常業務に関する裁量を広げ、市場や顧客の変化に迅速に対応できる体制を整える。一連の改革は2027年末までに段階的に実施する計画だ。

モビリティ事業では、子会社化を通じて事業部門間の連携と横断的な運営を強化する。顧客ごとの要件に応じた統合ソリューションを一括して提供するとともに、意思決定や業務プロセスを簡素化。技術革新や成長分野への資金配分を戦略的に進め、提携や新たなビジネスモデルの開拓にもつなげる。

背景には、アジア勢を中心とする新たな競合の台頭と競争の激化がある。ロバート・ボッシュGmbHのクリスチャン・フィッシャー取締役会会長は、技術革新の市場投入を早め、組織や業務を大幅に簡素化する必要があると説明。グループ全体の収益力を持続的に高め、将来の技術開発を自己資金で支えられる体制を目指す。

モビリティ事業を率いるマルクス・ハイン副会長は、顧客の要求や市場、競争環境の変化に合わせた事業運営の必要性を強調した。同事業の2025年売上高は558億ユーロ(約9兆7800億円)で、グループ全体の約6割を占める。子会社化後も、ボッシュ最大の事業セクターとなる。

(2026年10月23日)