• 2026-10-20

吉利汽車、英国で販売店契約100拠点に 参入1年足らず、現地大手との連携拡大

英国100拠点目の販売店契約を記念する関係者(写真:Geely/出典:CnEVPost)

中国の自動車専門メディアCnEVPostによると、中国の吉利汽車(ジーリー・オート)が英国での販売店契約が100拠点に達した。英国市場への参入から1年足らずで契約網を拡大した格好で、現地の大手ディーラーグループとの連携強化が広がっている。吉利によると、英国での累計登録台数は参入から11カ月で1万台を超えた。

同報道によると、100拠点目は英国中部マンスフィールドの「エバンス・ハルショー・ジーリー・マンスフィールド」。米自動車販売大手リシア傘下のエバンス・ハルショーとの提携によるもので、吉利の英国法人も19日、契約を発表した。吉利は2026年末までに英国で100拠点の販売網を整える目標を掲げていた。

CnEVPostによると、リシアは英国で160店舗超を展開する同国第2位の自動車ディーラーグループ。吉利とエバンス・ハルショーは、リンカンシャーの最初の店舗で販売が好調だったことを受け、マンスフィールド、グラスゴー、ニューカッスルへ協業を広げる方針だ。吉利は2025年の英国参入時、25カ所の正規ディーラーショールームを基盤に事業を開始しており、こうした既存の販売会社と組むことで、車両販売とアフターサービスの体制を整えながら、消費者との接点を広げている。

販売網の拡大と並行し、法人向けの販路も強化している。CnEVPostによると、8月にはロイズ・バンキング・グループ傘下の自動車リース会社タスカーとの提携を拡大し、小型電気自動車(EV)「EX2」を従業員向けリース制度の対象に加えた。同制度は、従業員が税引き前給与の一部を車両リースに充てる「サラリー・サクリファイス」と呼ばれる仕組み。吉利にとっては、一般消費者向けの店舗販売に加え、企業の福利厚生制度を通じて利用者を開拓する経路となる。同報道では、英国の商品展開としてEX2、電動SUV「EX5」、プラグインハイブリッドSUV「スターレイEM-i」を挙げている。

英国での販売網整備は、吉利が進める海外事業拡大の一環となる。同報道によると、同社は8月の暫定決算説明会で、2026年の輸出目標を64万台から92万台へ引き上げた。CnEVPostの集計では、1~9月の輸出台数は前年同期比169.4%増の79万7670台。一方、中国国内販売は23.3%減となっており、海外市場が販売を下支えしている。英国では契約済み拠点の開業を進め、販売と整備の体制を実際の登録台数の積み上げにつなげられるかが焦点となる。

出典:CnEVPost「Geely signs 100th UK retail outlet less than 1 year after market entry」(2026年10月19日)