
メルセデス・ベンツ・グループが7日発表した2026年7~9月期の世界販売台数は、前年同期比6%減の49万1,700台となった。欧州と北米では乗用車販売が増加したものの、中国市場の落ち込みが響いた。一方、乗用車の電気自動車(BEV)販売は61%増の6万8,400台と、四半期として過去最高を記録した。
欧州・北米で増販、中国は31%減
乗用車部門のメルセデス・ベンツ・カーズの世界販売は、前年同期比8%減の40万7,200台だった。中国を除く販売は1%増となり、今年に入って3四半期連続で前年同期を上回った。地域別では、欧州が5%増の16万8,700台で、うちドイツが13%増、英国が7%増と伸び、両国とも1~3月期から3四半期連続で増販となった。北米は4%増の8万3,200台で、このうち米国は6%増の7万5,300台だった。
一方、アジアは25%減の13万2,300台となった。中国は31%減の8万6,800台で、厳しい市場環境と競争激化が販売を押し下げた。中国では「GLC」と「Eクラス」が販売のほぼ3分の2を占めた。同社は7月に投入した電動「GLC L」の販売拡大を進めるとともに、9月半ばには現地生産の新型「GLE L SUV」を発売した。
新型EVが販売をけん引、欧州の年内供給枠は受注で埋まる
乗用車BEVの世界販売は、前年同期比61%増、前四半期比29%増の6万8,400台となった。乗用車販売に占めるBEVの比率は前年同期から7.2ポイント上昇し、過去最高の16.8%に達した。プラグインハイブリッド車(PHEV)を含めると、その比率は25%となった。販売をけん引したのは新型の電動GLCで、販売台数は前四半期の3倍超に拡大した。電動「CLA」も米国や日本などへの市場展開に伴い、前四半期比24%増となった。
欧州の乗用車BEV販売は前年同期比78%増となり、四半期として過去最高を更新した。同地域では販売した乗用車のほぼ3台に1台がBEVだった。電動GLC、CLA、GLB、GLAの欧州向け年内供給枠はすでに受注で埋まり、受注残は2027年まで及んでいる。需要に対応するため、ブレーメン、ラシュタット、ケチケメートの各工場で3交代操業を行っている。
最上級車は21%減、バンは商用需要が下支え
乗用車の車格別販売では、Sクラスやメルセデス・マイバッハなどを含む最上級の「トップエンド」が前年同期比21%減の5万3,900台だった。中国市場の低迷に加え、モデル切り替えが影響した。主力の「コア」は6%減の23万4,200台、小型車中心の「エントリー」は4%減の11万9,200台となった。
バン部門のメルセデス・ベンツ・バンズは、前年同期比1%増の8万4,400台だった。商用バンが4%増となり、このうち大型バンは15%増と伸びた。電動バンは12%増の9,600台だった。
1~9月累計のグループ世界販売は、前年同期比6%減の150万3,200台。乗用車は7%減の124万4,400台、バンは1%減の25万8,800台となった。一方、乗用車とバンを合わせたBEV販売は38%増の19万1,400台に拡大した。
(2026年10月8日)