
スイスは、電動・水素トラックに対する重量貨物車の道路利用課金(LSVA)の全額免除を2030年末で終了し、2031年から段階的に課金する。連邦議会の国民議会と全州議会が2日、関連法の改正案を最終採決で可決した。当初は大幅な割引を適用し、2035年まで段階的に縮小する。電動商用車専門メディア「electrive」が6日報じた。
高速道路だけでなく、一般道も対象
LSVAは、原則として許容総重量が3.5トンを超える貨物輸送車両に課す連邦の道路利用課金。走行距離、許容総重量、排出ガス区分などに応じて負担額を算定する。高速道路に加え、主要道路や生活道路を含むスイス国内の道路網全体が対象となる。
現在、全額免除されているバッテリー式電動トラックと水素トラックも、2031年から負担が生じる。今回の見直しは、ゼロエミッション車への転換を後押ししてきた優遇措置を、段階的に縮小するものだ。
2031年は70%以上の割引
| 年 | 最低割引率 |
|---|---|
| 2031年 | 70% |
| 2032年 | 50% |
| 2033年 | 30% |
| 2034年 | 20% |
| 2035年 | 10% |
電動・水素トラックには、2031~2035年に段階的な割引を適用する。法定の最低割引率は次の通りで、2031年の負担は通常料金の最大30%となる。2036年からは、この移行措置による割引を終了する。
運送事業者にとって、道路課金は車両の運用コストを左右する要素となる。今回の改革では、優遇措置の縮小時期をあらかじめ示すことで、車両の購入や投資回収計画に将来の負担を織り込みやすくする。
ユーロ6車の料金区分も変更
見直しはディーゼルトラックにも及ぶ。排出ガス規制「ユーロ6」に適合する車両は、現在の最も安い料金区分から、2番目に安い区分へ移す。次期規制「ユーロ7」に適合する車両も同じ区分に位置付ける一方、2035年までは割引を設け、ユーロ6車との差を付ける方針だ。
(2026年10月8日)