• 2026-05-28

ボルボ、世界でNACS採用へ。年内にも中国・欧州でテスラ充電網と連携

ボルボ・カーズは26日、欧州とアジア太平洋地域でテスラの急速充電網「スーパーチャージャー」へのアクセスを拡大する、と発表した。欧州では今年第4四半期から、ボルボのEVユーザーが同社アプリを通じて2万基超のテスラ充電器を利用可能となる。さらに、日本と韓国では2029年までに一部車種で北米充電規格「NACS(北米充電規格=SAE J3400)」への対応を進める方針を明らかにした。

米国ではフォードモーターやゼネラル・モーターズ、メルセデス・ベンツ・グループなど主要メーカーが相次ぎNACS採用へ転換。ボルボ・カーズもその流れをアジア市場へ広げる格好となる。

年内にも、ドイツやフランス、英国、ノルウェー、スウェーデンなど欧州29カ国でスーパーチャージャー網に接続する。ボルボはすでに北米で約12万カ所、欧州で120万カ所超の充電ポイントへのアクセスを提供しているが、テスラ網との連携により、高出力急速充電利用度を高めることになる。

3年後の2029年までに日本市場でも同様のNACS採用を進めることで、日本市場のメーカー各社の充電インフラ戦略に影響を与える可能性が出てきそうだ。国内ではチャデモ(CHAdeMO)規格での充電体制が広く整備されている一方で、高出力対応や認証方式の統一、稼働率向上などでは課題もある。

NACS対応車が増加すれば、既存インフラ事業者や自動車メーカーに対し、高出力化や相互接続性向上への対応圧力が強まる可能性がある。なかでも、輸入EVメーカーにとっては、世界共通仕様の採用による開発・調達効率化のメリットが大きい。将来的には、日本市場でも充電コネクター規格の再編や、充電サービス事業者間の連携拡大につながる可能性がありそうだ。

ボルボ・カーズのエネルギーソリューション部門責任者、アレハンドロ・カストロ・ペレス氏は、「充電をシンプルかつシームレスにすることが完全電動化への鍵になる」とコメントした。同社は「公共充電の標準化と相互運用性を支援する」としており、今回の発表は単なる充電網拡大にとどまらず、日本を含むアジア市場で充電インフラ標準化議論を加速させる契機となりそうだ。(2026年5月26日)