• 2026-05-22

GM、年次サプライヤー表彰を開催。サプライヤー戦略強化を強調

ゼネラル・モーターズ(GM)は20日、年次サプライヤー表彰「サプライヤー・オブ・ザ・イヤー」を開催するとともに、サプライチェーン戦略の重要性を改めて強調した。電動化やSDV(ソフトウエア定義車両)強化が進むなか、GMは約2万社に及ぶサプライヤー網との協業を今後の競争力の中核と訴えた。

GMのシルパン・アミン副社長兼最高調達・サプライチェーン責任者は「車両価値の約70%はGM外部で生み出されている」と説明。ホイールやシート、インストルメントパネルに加え、ソフトウエア、物流、工場設備まで広範な領域をサプライヤーが担っているとした。

現在の自動車は数万点規模の部品で構成される複雑な工業製品となっており、EV化や自動運転機能の進展でサプライヤー依存度は一段と高まっている。特に車載ソフト、ADAS(先進運転支援システム)、電池、車載半導体などでは専門技術を持つ外部企業との連携が不可欠となっている。

アミン氏は「GM単独でも、サプライヤー単独でもない。共同開発によって最適な素材や技術、設計を作り上げる」と述べ、従来型の部品調達から、開発初期段階からの共同設計体制へ移行していることを示した。

GMは世界120カ国、約2万社のサプライヤーと取引しており、北米OEM(完成車メーカー)とサプライヤーの関係性を評価する「プラント・モラン北米OEM・サプライヤー関係指数」で、米メーカー首位を10年連続で維持している。

今回の「サプライヤー・オブ・ザ・イヤー」では、全体の上位0.1%に相当する103社を選定。このうち、Dolby Laboratories(ドルビー・ラボラトリーズ)は、キャデラックEV向け「ドルビーアトモス」車載音響開発への貢献で特別賞「オーバードライブ・アワード」を受賞した。

GMはEVシフトに伴い、調達戦略を従来のコスト重視から、技術・ソフトウエア協業重視へ転換している。近年は電池原材料確保や半導体供給網の再構築も進めており、サプライチェーン全体を競争優位の源泉として再定義している。また、GMは2024年の米GDP(国内総生産)への経済波及効果が1,300億ドル(約20兆1,500億円)超に達したとしており、サプライヤー網が地域雇用や産業基盤を支える役割も強調した。(2026年5月21日)