
中国EV大手のNIO(蔚来汽車)は1日、2026年6月の納車台数が前年同月比62.9%増の4万597台だったと発表した。第2四半期(4~6月)の累計納車台数は49.4%増の10万7,658台となり、四半期ベースで初めて10万台を突破した。累計納車台数は6月末時点で118万8,715台に達し、中国の高級EV市場で存在感を高めている。
「オンヴォ」と「ファイアフライ」が成長を牽引
6月のブランド別販売は、主力の「NIO」が2万1,908台、「オンヴォ」が1万1,743台、「ファイアフライ」が6,946台だった。新ブランドの寄与が拡大しており、多ブランド戦略が成長ドライバーとして機能し始めている。NIOは高級EV市場、オンヴォはファミリー向けプレミアム市場、ファイアフライは小型高級EV市場を担うことで、幅広い顧客層の取り込みを進めている。
主力車種の販売も好調だ。40万元(約800万円)超のプレミアムSUV「新型ES8」は累計納車12万台を突破。6月28日には5人乗り仕様の予約販売も始め、高級SUV市場でのシェア拡大を狙う。また、5月28日に納車を開始した50万元(約1,000万円)超の「ES9」は、30日間で累計1万台を突破。中国の高級バッテリーEV市場としては過去最速の立ち上がりとなった。
中国EV市場では、BYD(比亜迪)が量販市場を席巻する一方、NIOやXPeng(小鵬汽車)、理想汽車などは自動運転や生成AIを活用した知能化競争へ軸足を移している。とくにNIOは、独自開発の車載AIチップとバッテリー交換サービス(BaaS)を組み合わせ、プレミアム市場で独自のポジションを築いている。(2026年7月1日)