• 2026-03-14

フォード、車両データを活用したAIフリート管理「Ford Pro AI」を公開— 商用車運用の効率化、整備判断やコスト管理を自動化

米フォード・モーターは13日、商用車フリート管理を支援するAIアシスタント「Ford Pro AI」を公開した。インディアナポリスで開催された商用車展示会「Work Truck Week」で発表したもので、車両から収集される膨大なデータをAIが解析し、整備計画やコスト管理などの業務を効率化する。

同システムは、車両の健康状態や走行データ、燃費、ドライバーの利用状況など、車両が生成する数百万件規模のデータポイントを統合分析し、フリート管理者に具体的な行動提案として提示する「インテリジェント・フリートアシスタント」と位置付けられる。

フォードによると、フリート管理者は車両整備のスケジュール管理やドライバー管理、燃料コストの追跡など、平均で週23時間以上を日常業務に費やしている。調査では、AIを活用すればこれらの業務時間を週40%以上削減できる可能性があるという。

実際に開発には商用フリートの管理者が参加した。米屋根施工会社CentiMarkで約2000台の車両を管理する担当者は「必要な車両データや概要を即座に取得でき、社内からの問い合わせにも数分で回答できる」と評価している。

具体的には、車両の状態データを基に「今月整備が必要な車両」をAIが自動抽出し、優先順位や整備内容を提示。フォードのテレマティクスソフトと連携し、整備予約を760カ所以上の商用車サービス拠点で行えるほか、出張整備サービスの手配も可能だ。

フォードは年初のCESでも、商用顧客向けデジタルサービス強化を掲げており、「Ford Pro AI」はその一環となる。車両のハードウェアだけでなく、データとAIを活用した運用支援サービスを拡充することで、商用車ビジネスの収益モデルをソフトウェア中心へと広げる狙いがある。

物流や建設など車両稼働率が収益を左右する業界では、フリートの稼働停止(ダウンタイム)の最小化が重要課題となっており、AIを活用した予防整備や運用最適化は今後の競争力を左右する分野となりそうだ。(2026年3月14日)