• 2026-10-20

三井物産とペンスキー、米自動車販売大手PAGを非公開化へ 2027年初めの完了目指す

米自動車販売大手ペンスキー・オートモーティブ・グループ(PAG)は15日、筆頭株主の米ペンスキー・コーポレーションと三井物産による株式の非公開化に向け、合併契約を締結したと発表した。両社などが保有していない株式を1株212ドルの現金で取得する。取引におけるPAGの企業価値は約163億ドル。2027年第1四半期の完了を予定し、完了後の出資比率はペンスキーが約64%、三井物産が約36%となる。

買収主体は、ペンスキーと三井物産が出資するモータウン・アクイジション。取引完了後、PAG株式はニューヨーク証券取引所への上場を廃止する。取得価格は、両社が当初の買収提案を提出する直前の取引日である7月21日の終値を約8.6%上回る。同日までの60日間、90日間の出来高加重平均株価に対しては、それぞれ約20.1%、約26.2%の上乗せとなる。正式契約発表前日の10月14日の終値に対する上乗せ幅は約8.8%としている。

PAGは米ミシガン州ブルームフィールドヒルズに本社を置き、米国、英国、カナダ、ドイツ、イタリア、日本、オーストラリアで自動車販売店を展開する。北米ではフレイトライナーの大型商用車販売も手掛け、オーストラリアとニュージーランドを中心に商用車やエンジン、動力システムの販売・サービス事業を営む。世界の従業員数は2万8900人にのぼるという。また、北米でトラックのリース・レンタル、保守、物流サービスなどを展開するペンスキー・トランスポーテーション・ソリューションズの株式28.9%を保有する。乗用車販売に加え、商用車や輸送関連サービスにも事業基盤を持つ。

三井物産はPAGに25年間出資してきた。PAGのロジャー・ペンスキー会長兼最高経営責任者(CEO)は、両社が培ってきた関係を基盤に、それぞれの能力とネットワークを活用し、新たな事業機会や共同プロジェクトを通じてPAGの事業を拡大する方針を示した。今回の非公開化は、長年の主要株主2社がPAGの所有を集約し、共同で事業拡大を進める枠組みに移行するものとなるが、具体的な投資計画や新規事業の内容は示していない。

今回の非公開化には規制当局の承認に加え、議決権を有する発行済み株式の過半数の賛成と、買収側などの関係者を除く株主による投票の過半数の賛成などが必要となる。資金調達の成立は取引実行の条件としていない。PAGは今月28日に2026年第3四半期決算を発表する予定だが、今回の取引を踏まえ、決算説明会は開催しない。

(2026年10月19日)